おいしい鉄板焼き

熱々の鉄板の上に何が乗っているのを想像しますか?

頬に指を当てる女性

鉄板焼きとは料理名ではなくどうやって料理をするかという調理方法なので、 これで作られる食べ物はいろいろな種類がありますし、素材になる食材はもっと たくさんの数に膨れ上がります。 極端なことを言ってしまえば鉄板の上で焼けばなんでも鉄板焼きと呼んでいいので、 お米だろうが小麦粉だろうが、パイナップルでもダイコンでもなんでもありなのです。 なのでよく鉄板焼きをウリにしている飲食店がありますが、それだけではどんな 料理を提供するお店なのかは全く分からないのです。 なんとなくイメージでステーキやハンバークを食べさせてくれるお店なのではと 予想はしますが、ひょっとしたらお好み焼きかもしれませんし、もんじゃ焼きという 可能性も排除はできませんし、北海道に近い地域ですとジンギスカンかもしれません。 正確にはジンギスカンは専用のジンギスカン鍋と呼ばれる器具で調理されるので 鉄板焼きに含まれるのかは微妙なところですが、ジンギスカンを食べたことのない 人を相手に商売をするのなら誰も疑問に思わないでしょうし、あまり突っ込まれる こともないのでまあ大丈夫でしょう。 ちなみにジンギスカン鍋は山のような形状をしており、そこでラム肉を焼くと 肉汁が下に流れていくのでサッパリと食すことができるという便利なお鍋です。 鍋の形をしているのかと聞かれたらノーと返答をしますが、鉄板というのもおかしい ですしこの料理の為に開発された独特の形状をした調理器具と言っておきましょう。 とにかく鉄板焼きから連想されるお料理は多岐にわたります。 定義は単純に鉄板で焼くこと、それだけなので洋食だろうが和食だろうが当てはまる ものはいくらでもあるのです。 小学生の子供に「鉄板焼きのお店行こうか」と言えばハンバーグが食べられると 勝手に思って喜びそうですが、トウモロコシを鉄板の上で焼くだけのお店に連れて 行って反応をみるのもなかなか面白そうです。 幼稚園児から中学生位の子供はたいていハンバーグが大好きで、毎食それでも 一言も文句を言わないほどハンバーグを愛しています。 鉄板焼きではなくレトルトパックでお湯に入れるだけのものでも大喜びで食べますし、 3時のおやつにそれを出したら目を丸くして驚き感謝の言葉を5分以上述べるかも しれないほど、毎日ハンバーグを求めているのです。 ですから鉄板焼きという言葉に敏感なのですが、そこから予想される料理は一通り ではなく何百通りもが存在するでしょう。 鉄板焼きのお店もハンバーグとは限らず、カウンターでお好み焼きを焼いてくれる 広島出身の方が経営しているこじんまりとしたお店で、チューハイを注文したら カンチューハイを氷の入ったグラスに注いで出してくれるような、とても親切な お好み焼き屋さんということも考えられるのです。 その反対にもっと高級な国産牛肉でステーキを焼いてくれるお店、ガーリックライス のおいしいお肉屋ということも充分ありえます。 とにかく鉄板焼きがカバーするのはとても広範囲にわたりますから、ハンバーグを 卒業した成人でも「今日みんなで鉄板焼き食べに行くんだ、どんなお店かは詳しく 聞いてないけど。だってそのほうがお店に到着するまでワクワクできるじゃん」 と好奇心をときめかせてこのお料理に向き合うことができるのでしょう。 また誰かのおうちに集まってささやかなパーティーを開くときも、鉄板焼きで 和気藹々といろいろ焼くのも楽しそうです。 熱を通してから食べるものならなんでもそこで調理できますし、生でも食べれるけど せっかくだから焼いてみようと焼きうどんを作ったりしてキャッキャ騒ぐのも とっても愉快な風景になりそうです。 食す相手を選ばない平等さも持ち合わせていますから、子供と親と祖父母と孫が 一緒に食事をするのにも適しています。 とにかく鉄板焼きは万能なのです。